GCDF/キャリコンとしての備忘録

GCDFの受講を通してキャリコン取得へ。2018年10月に受検します。

【GCDF】①GCDFおよびGCDF-Japanの概要

 

◆GCDFの概要

GCDFはGlobal Career Development Facilitatorの略称で、日本語に直訳すると「全世界でのキャリア・ディベロップメント(発達・開発)の促進者」となる。GCDFは「個人のキャリア・ディベロップメント支援をする職業に従事する人のための資格」として、1997年に米国で始まった。

 

◆GCDF-Japanのコンピテンシー

以下の記事を参照

nn-lifelog-cc.hatenablog.com

 

◆キャリアとは?

「キャリア」という言葉を辞書でひくと職歴、経歴、生涯、生き方などと訳されているが、キャリア・ウーマンという言葉を広辞苑でひいてみると「熟練した知識や技術を持ち第一線で働いている女性」を意味しており、職業という言葉では表現しきれない意味も含まれている。

GCDFでは、『個人が生涯を通じた職業(職業経歴)選択に関わる活動・態度と、「働くこと」にまつわる自由時間、余暇、学習、家族との活動などを含んだ個人の生涯にわたる生き方(ライフスタイル)のプロセス(過程)』と捉えている。

したがって、キャリアカウンセラーは、クライアントの「生き方(ライフスタイル)」そのものを扱う職業。

 

◆キャリア・ディベロップメントとは?

キャリア・カウンセラーは、キャリア・ディベロップメントの支援をする職業ともいえる。キャリア・ディベロップメントとは、キャリアの発達・開発の様をいい、日本の心理学やカウンセリングなどの専門家の間では「キャリア発達(キャリア開発)」、「職業発達」あるいは「進路発達」という訳語をあてている場合もある。これは、知的発達や身体的、情緒的、社会的発達と同様に、人間の発達の一側面として、職業的発達があるという考え方に基づいている。

GCDFでは「キャリアアップ」「キャリアダウン」という言葉を使わない。クライアントが「ダウン」や「アップ」という言葉を使った場合、どういう意味で使っているのか、そこにはクライアントの価値観がどのように反映しているのかを意識しながらきく必要がある。

 

◆キャリアカウンセリングとは?

キャリアカウンセリングとは、上記のキャリア・ディベロップメントを援助するためのもの。「職業選択だけでなく、進学もふくめた、さらに人が職業生活を送っていくうえで関連するあらゆる問題」を対象とするカウンセリングのこと。

一般的に、キャリアカウンセリングは最も難しいカウンセリングと言われている。カウンセラーの面接技術だけでなく、さまざまな情報、現実社会の様子を知っていなければならないし、問題解決までの期間が決められていることが多いため。

 

◆キャリア・ガイダンスとは?

キャリア・ガイダンスは、日本では「進路指導」と訳されてきた。GCDFでは、「個人が自己理解を深め、労働界や教育界の様々な可能性や余暇活動などへの知識も広げ、自分なりの生活設計をするのに必要な意思決定能力を身に付けていくことを援助する活動」と定義している。

欧米諸国のようにカウンセラーが専門職として確立している国々では、キャリア・ガイダンスこそがカウンセラーの重要な任務になっている。

 

◆ キャリア・プランニング・プロセスとは?

キャリア・プランニング・プロセスとは、クライアントがキャリアに関する意思決定をする際に経ると考えられる過程を指し、具体的には「自己理解(Self)」「選択肢に関する情報収集(Option)」「統合・意思決定(Match)」「目標設定・行動(Actionc)」のプロセス。

クライアントは、必ずしも順番に、このプロセスを進めるわけではない。選択肢を吟味することなく意思決定を行う場合もあれば、選択肢に関する情報を集めた後で自分に関する情報を集める場合もあり、そのプロセスはとても複雑で、一概に述べられるものではない。

しかし、キャリアカウンセラーにとってはこうした枠組みがあることで、「クライアントが今、このプロセスのどの部分にいるのか」といったことを考えることができ、必要な支援内容を検討する手がかりを得やすくなる。

 

◆ キャリア・プランニング・プロセスの事例

<キャリア・プランニング・プロセス>
(例)就業決定の場合に行うこと

 

【自己理解(Self)】
⇒職業への興味関心、自分の価値観、抱えている問題などに関する情報を収集する。

✔:いかに関する情報を収集する

  • 興味関心
  • 価値観
  • スキル(テクニカル/トランスファラブル/セルフマネジメント)
  • 適性
  • パーソナルスタイル
  • 学習スタイル
  • 好ましい職場環境
  • 個人にとっての現実(例:育児の必要性や家計など)
  • 役割
  • 将来の希望や目標

 

【選択肢に関する情報収集(Option)】
⇒職業・仕事を調べるなど、就職の可能性などに関する情報を収集する。自分が取り得る選択肢に関する情報を収集する。

✔:いかに関する情報を収集する。

  • 職業や仕事内容
  • 経済動向
  • 採用動向(倍率)
  • 職業につくための要件(必須とされるスキルや学歴など)

 

【統合・意思決定(Match)】
⇒可能性の確認、自分にとっての価値の評価などによって、長期・短期の選択肢を選ぶ。

✔:いかに関する情報を収集し、選択する。

  • その選択肢を取った時に起こり得ること(望ましいことおよび望ましくないことなど)
  • その選択肢を取る際に障害となること
  • その選択肢をとるにあたって必要な準備

 

【目標設定・行動(Action)】
⇒目標を設定し、目標達成のために必要なステップを考え、行動に移す。

✔:いかに関することがらを考え、行動する。

  • 得られそうな協力や支援
  • 目標達成にあたって考慮しておくべきこと