GCDF/キャリコンとしての備忘録

GCDFの受講を通してキャリコン取得へ。2018年10月に受検します。

【GCDF】⑧キャリア・アセスメント

キャリア・アセスメントは、クライアントに関する情報収集や、クライアント自身の自己理解に役立つ。

 

 

◆キャリア・アセスメントとは

アセスメントとは、
「何かを査定、評価すること」
「現状をありのままに把握すること」

キャリアカウンセリングにおけるアセスメントとは、
「クライアントやキャリアカウンセラーが、何らかの手法を通してクライアント自身について理解を深めること」

 

クライアントは、より自分らしい「自己実現」を目指して日々を過ごしている。しかし、具体的なキャリアプランを立てるとなると、難しいのが現実。不安にかられて判断できる状況でなかったり、疲れ果てて考えることさえできない状況にいるクライアントもしばしば。そのような時に、現状の把握やある種のヒントを与えてくれるのが、いくつかのアセスメント手法。「自己理解」をクライアントに促してくれるもの。

 

✔:フォーマル・アセスメント
日本では主に「標準テスト(Standardized Tests)」と呼ばれている。「ある理論に基づいて、測定目的に適した対象サンプルを統計的に適切に処理し、決められた方法で運営され標準化されたデータに基づいて結果が出てくるもの」。統計的に適切な処理をしていて、「信頼性」「妥当性」が証明されている。

✔:インフォーマル・アセスメント:フォーマル・アセスメントに分類されない手法。

 

※アセスメントツールを使用する際には、「何を測っているのか」を理解しておく必要がある。

 

 

◆フォーマル・アセスメントツール

フォーマル・アセスメントツールとは、ある理論に基づいて測定目的に適した対象サンプルを統計的に適切に処理し、決められた方法で運営され、標準化されたデータに基づいて結果が出てくるもの。

 

✔:パーセンタイル

ある限定された集団の中における自分の得点を、相対的な地位(順位)で表しているもので、パーセンテージ(百分率)で表記される。100人中の下から数えた順位を指す。

✔:正規分布標準偏差

正規分布の特徴は、左右対称、中央に山があり、両すそがなだらかに広がっている。データがどのように分布しているか(散らばっているか)を示す。標準偏差とは、その個々の値の分布の散らばり具合について数字で示したもの(標準偏差は個々の値と平均値の差の2乗の平均の平方根をとった値)。標準偏差は、一般にSDという記号であらわされている。離れいてる程度を1SDや-1SDという言い方をすることもある。

 

✔:フォーマル・アセスメントツールの実施プロセス

信頼性、妥当性、バイアスの検証が必要。目的がはっきりとしていても、使用を検討しているアセスメントツール自体の信頼性、妥当性、バイアスについての一定の考察が必要。

・信頼性
心理検査における信頼性とは、測定結果の一貫性や再現性のこと。信頼性を測定する方法には、再検査法、平行検査法、折半法がある。

・妥当性
キャリアカウンセラーは、実施しようとしているアセスメントの質問事項や手法が、クライアントの状態を踏まえて検討した測定目的に合っているかどうかを考えることが大切。「心理検査における妥当性とは、本来測りたいものを測っているかということを表し、測定内容が測定目的を概念的・実証的に反映している度合い」を言う。妥当性には、内容的妥当性、基準関連妥当性、構成概念妥当性の3つの視点がある。

・テストバイアス
ツールを構成する質問や問題が、集団によって有利・不利な得点を与える傾向があるかどうかのずれをバイアスという。キャリアカウンセラーはクライアントが慣れ親しんできた文化や環境に照らし合わせ、適切なアセスメントツールを利用しなければならない。

 

 

◆インフォーマル・アセスメント

インフォーマル・アセスメントとは、フォーマル・アセスメント以外のアセスメント全てを指す。簡単に言うと、「形式化されていない、明確な手順・方法が決まっていない自由度の高いアセスメント」ということ。フォーマル・アセスメントと同様に、クライアントが仕事やキャリアに関してどのようなことを望み、どのようなことを望んでいないのかを知るための方法だが、フォーマル・アセスメントのように妥当性や信頼性が統計的に証明されていない点が特徴。

 

✔:インフォーマル・アセスメントの実施上の注意点

  1. 安易に実施せず、クライアントに役立つよう、明確な目的をもって実施する
  2. アセスメントを行うにあたり、クライアントの了解を得る
  3. キャリアカウンセラーが十分に理解した手法を選択し準備を行う
  4. 手法に応じて、実施中および実施終了後にカウンセリングを用いた話し合いをする
  5. キャリアカウンセラーの解釈が主観的になりやすいことに注意する